イタリアのスパークリングワイン(スプマンテ、プロセッコ、ランブルスコ)

目次

スプマンテ

 全ての発泡性ワインを指します。
つまり「スパークリングワイン」「ヴァン・ムスー」とほぼ同義語です。
ただ、イタリア語の文脈の中で使用された場合はどの国のスパークリングワインも含めた呼び方ですが、日本語の文脈の中であえて使用される場合は、特に「イタリアのスパークリングワイン」を指します。
シャンパーニュ方式(Metodo Classico/メトド・クラシコ)と、シャルマ方式(Metodo Charmat/メトド・シャルマ)で造られるものが主流です。

プロセッコ

 イタリア、ヴェネト州のコネリアーノ地区とヴァルドッビアデネ地区で、グレラという品種のブドウを使用して造られたスプマンテ。
「プロセッコ」とはもともとブドウの品種名であり、それを使用した発泡性ワインの呼び名でもあったのですが、他の国や地域でもプロセッコ種が栽培されて独自性が認識しづらくなってしまったため、2010年にブドウの名称を現在の「グレラ」に変更。
イタリアの統制保証原産地呼称(D.O.C.G.)と統制原産地呼称(D.O.C.)の制度によって、プロセッコという名称を(「シャンパン」と同じように)指定地域で、規定の品種のブドウを使用して造られたワインのみが名乗れるようにしたのです。

 プロセッコはシャルマ方式で造られるため、シャンパーニュにくらべて繊細で華やかな香りが持ち味。
価格も比較的お手軽なものが多いため、日常の中で気軽に楽しめる高品質スパークリングと言えるでしょう。

ランブルスコ

 イタリア中央部の、エミリア・ロマーニャ州で造られているスプマンテです。
なんと珍しい「赤いスパークリングワイン」なんです!(一部、ロゼや白もあります)
土着の品種である「ランブルスコ系」のブドウを使用したものの総称で、軽いものからどっしりとした濃いもの、極辛口からデザートのような甘口まで様々なタイプのものがあります。
かつてはアメリカで「レッドコーラ」などと呼ばれていたほど、軽くて甘い、ジュースのような飲み口が特徴だったようですが、近年ではかなり本格的に楽しめる製品も散見されるとのこと。
D.O.C.のものでも価格は控え目になっていることが多いので、試してみる価値はあると言えるでしょう。