日本の主要な白ブドウ品種 白ワイン用ブドウその6

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甲州

 1000年以上の時間をかけて日本の風土に適応したヨーロッパ系の白ブドウ品種です。
おそらく平安時代にはすでにシルクロード経由で日本に持ち込まれていたのではないかとされていますが、高温多湿な日本の土地で、冷涼で乾燥した環境を好むヨーロッパのブドウが上手に育つはずもなく、栽培に失敗して放置されて野生化。
その後、1186年に勝沼の雨宮勘解由という人物が(再)発見して育てはじめたことから、山梨県の名産となった、という伝説が残っています。
とはいえ、ワイン造りに利用されていたわけではなく、明治時代に入るまで生食用として栽培されてきました。
日本でもワインが作られるようになると、甲州も原料として使用されるようになりましたが、果実味も酸味も弱めで特徴に乏しく、果皮からは独特のえぐみが出てしまうため、良質なワインにはならず、仕方なく甘口に仕上げられ、「あまりおいしくない品種」という目で見られがちでした。
しかし、それでもあきらめなかった生産者の長年の努力によって、品種改良や醸造の新技術がようやく実を結び始め、近年では従来の印象とはまったく異なるワインも生み出され始めています。

ナイアガラ

 アメリカ原産の白ワイン用ブドウ品種です。
コンコードとキャサディを親に持ち、日本へは明治時代に持ち込まれました。
現在は北海道と長野県で全体の7割以上を生産しており、基本的にはワイン用として利用されますが、3割ほどは生食用としても流通しています。
アメリカ系品種独特の香り(フォクシー・フレイバー)があり、ワインになっても他の品種とは一線を画す甘い香りを持つようになります。
爽やかな香りや甘みの残る味わいはマスカットのジュースのようで、普段あまりワインを飲まない人にもおすすめできる親しみやすいワインといえますが、ヨーロッパではこの香りはあまりよいものとはされないようです。