マスカット(ミュスカ) 世界的に主要な白ワイン用ブドウその4

マスカット(ミュスカ)とは

 世界最古のワイン用ブドウの一種です。
遠くギリシャ時代から現代に至るまで、各地で栽培されています。
そのため国によって微妙に名称が違い、フランスではミュスカ、イタリアではモスカート、スペインではモスカテルと呼ばれています。
マスカットは亜種がたくさん存在しますが、その中でも特に有名なのが「マスカット・オブ・アレキサンドリア」と「モスカート・ビアンコ」と呼ばれる亜種です。
マスカット・オブ・アレキサンドリアは、日本でも食用高級ブドウとして有名です。
マスカット特有の香りが強く、大粒でしっかりとした甘みと酸味があるため、古来から高級品種としてありつづけてきました。
レーズンや製菓用としても人気があり、ワインになる場合は基本的に甘口ワイン用として利用されています。
日本でも少量ですが岡山県で栽培されており、通常の白ワインとは一線を画すさわやかな香りを持つ国産ワインになっています。
モスカート・ビアンコは、主にイタリアで栽培されている品種で、たてに細長い果房とマスカット系とは思えない小さい果粒が特徴です。
これも香りを生かすため甘口のワインになることが多く、特にイタリアのスパークリングワインである「スプマンテ」や、フォーティファイドワインの原料として利用されています。