ダイエット効果 ワインに期待できる美容効果

目次

 厳密に言えば、完全なノンカロリー食品でもない限り「ダイエット効果のある飲食物」というものはありません。
特にアルコール飲料は、アルコール自体が持っているカロリーのほか、食欲を増進して通常よりも多くの食事を摂らせる作用もあり、ダイエット中は控えるべき食品のひとつとして考えられています。
ただし、他のアルコール飲料と比べてワインのほうがダイエットに向いている、というのも事実です。
ビールや蒸留酒、日本酒などに比べて、ワインのダイエット効果がなぜ優れていると言えるのかを見てみましょう。

脂肪燃焼と代謝の活性化 エネルギー使用量を増進する

 ワインに含まれるポリフェノールの一種であるレスベラトロールには、脂肪燃焼を促す作用があります。
生物には俗に「長寿遺伝子」と呼ばれるサーチュイン遺伝子が存在し、DNAの複製スピードや体内エネルギーの使用をコントロールしています。
この遺伝子は通常はオフになっていますが、細胞が飢餓状態に陥ることで活性化し、体内を非常モードで運用するようになります。
レスベラトロールはこのサーチュイン遺伝子を活性化することで、蓄えられた脂肪をエネルギーとして積極的に使用させると考えられているのです。

 カリウムや有機酸もダイエット効果のある成分とされています。
カリウムは体内の過剰なナトリウムを排出するのを助け、利尿効果によってアルコールの分解で生じる余計な水分もスムーズに体外へ出すことができます。
有機酸は腸内環境を整え、便通を良くする作用があると考えられています。
どちらも老廃物の排出を促すことで新陳代謝を活発にし、細胞がエネルギーを代謝するサポートをしてくれるのです。

ポリフェノールが細胞の活動を阻害 脂肪の蓄積を減少させる

 レスベラトロールはさまざまな美容・健康に関する効果を持っていますが、その代謝物であるピセアタンノールは、脂肪細胞の活動を阻害し、脂肪の蓄積を遅らせるというダイエットに最適な働きを持っています。
通常、アルコール飲料を摂取すると、その分解によって発生するカロリーが優先的に使用されるため、余剰カロリーや食事由来のカロリーは主に脂肪として蓄えられやすくなります。
しかし、ワインの場合はその脂肪蓄積のプロセスが妨害されるため、他のアルコールに比べて脂肪がつきづらいとされているのです。

 ここまで見てきた効果は全て「他のアルコールに比べてワインが太りにくい」というポイントです。
繰り返しになりますが、アルコール飲料やおつまみにカロリーが含まれている以上、飲めば飲むほどやせる、などという効果は絶対にありえません。
過剰な飲酒はオーバーカロリーの元となるだけでなく、肌荒れやむくみ、体内環境の悪化など美容にとってマイナスにしかならないのです。
ワインの適量は(アルコールの分解能力やアルコール度数にもよりますが)一日200ml~350ml程度、ワイングラスで2~3杯といわれています。
これをカロリー控えめな食事と一緒に、時間をかけてゆっくりと楽しむのがコツです。
ワインは炭酸や強いアルコールなどを含まないため、必要以上に食欲を刺激してしまうことも少なく、適量の食事を楽しむ際の食中酒に向いています。
ワインは炭酸や強いアルコールなどを含まないため、必要以上に食欲を刺激してしまうことも少なく、適量の食事を楽しむ際の食中酒に向いています。
次のダイエットは、ワインを上手に楽しみながらチャレンジしてみてはいかがでしょうか。