肥満 ワインの飲みすぎが引き起こす美容への副作用
ワインに限らず、アルコールを楽しむ上でもっとも顕著な美容上のリスクといえば、なんといっても肥満の問題が挙げられるでしょう。
アルコールは体内で分解されることで、純粋アルコール1gあたり7kcalのエネルギーを生み出します。
例えばアルコール度数11%ワインの場合、100mlあたり11ml=8.8gのアルコールを含んでおり、約62kcalになります。
フルボトルのワイン一本は約750mlですから、一晩でワインを空けてしまうとアルコール由来のエネルギーを462kcal摂取することに。
これは、おにぎり約3個分、ハンバーグ200g分に相当するカロリーです。
また、ワインには糖分が含まれているものも多いため、糖由来のカロリーもここにプラスされます。
demi sec(ドゥミセック/やや甘口)のスパークリングワインの場合、含まれる糖分は1リットルあたり32~50g、フルボトル750mlだと24~35gです。
糖質1gは約4kcalですので、96~140kcalがアルコールのカロリーに加算される計算になります。
「多めに見積もっても600kcalならそんなに気にすることないんじゃない?」と思われるかもしれませんが、ワインは食中酒として飲まれることが多いお酒です。
通常の食事に追加で摂取するカロリーと考えると、十分多いことが分かるのではないでしょうか。
また、ワインに合わせる料理には肉類やチーズなど高脂質、高カロリーな物が多いのも問題です。
アルコールによる食欲増進作用や満腹中枢の働きの阻害なども、カロリーの過剰摂取を助長してしまう要因といえるでしょう。
アルコール由来のカロリーが消費されやすい状態であることから、「糖質の少ないお酒は飲んでも太らない」などと言われていたこともありましたが、アルコールのカロリーが一切蓄積されないわけではなく、またそのカロリーが消費されている間は他の食事由来のカロリーが消費されなくなるので、結局は同じことなのです。
ワインによる肥満を避けるには、なんといっても節度を保って飲むのが一番です。
口当たりがいいからと言ってがぶ飲みするのは、オーバーカロリー以前に健康に対する害しかありません。
ダイエット中なら本来はアルコールは避けたほうがいいのですが、そうでなくとも毎日飲むのはやめましょう。
体内への吸収・蓄積の観点から言えば、一度に大量の食物を取るより毎日ちょっとずつカロリーオーバーするほうが有害です。
お酒を飲みながら語らうのは楽しいものですが、「ながら飲み」になるとどれくらい飲んだかを自覚しにくくなり、酒量が増える原因にもなります。
レストランであればグラスを何杯もおかわりするのではなく数人でボトルをシェアしたり、人数が少ないなら小さなキャラフェを使用するなど、その時点での飲酒量を把握し飲みすぎない工夫をしましょう。
体型や体重を必要以上に気にするのは良いことではありませんが、太りすぎは健康にも害を及ぼしますし、ましてやその原因がアルコールとなればまさに百害あって一利なしです。
長くワインを楽しむためにも、飲む量や飲み方に気を付けましょう。