シャンパーニュ地方の格付け

シャンパーニュでの格付けの意味

シャンパーニュ地区では、ブドウの栽培農家と醸造家が分かれているのが一般的です。
しかし、ブドウは天候や気温などによって品質や収穫量が変わりやすく、栽培のみで生計を立てるのはなかなか難しい果物です。
そのため昔は、ブドウ農家を保護して地域としてのワイン産業を守るため、その年のブドウの買い取り価格が公的に決められていました。
ただし、ブドウは地域どころか畑ごとですら質が変わります。
それもシャンパンに使用できるシャルドネとピノ系黒ブドウは、どちらもブドウの中でも環境に影響を受けやすい品種です。
そのため、ブドウの平均的な品質によって村ごとに格付けをし、質の高い村は公示価格の100%、それより劣る村はその程度によって公示価格の99~80%を買い取り価格と定めたのです。
現在はこの制度は撤廃され自由取引になっていますが、当時使用されていた格付けは村のブドウの品質を示す指針として今も利用されており、100%の村のブドウだけを使用して造られたものを「グラン・クリュ」、99~90%の村のブドウだけを使用して造られたものを「プルミエ・クリュ」と呼んでいます。