白ワインを一番おいしく飲むには　温度、開栓時期、グラス選びの基本

冷やしすぎは禁物！　白ワインを楽しむための温度

　日本では一般的に、白ワインは冷蔵庫できりっと冷やして飲むのがおいしいと信じられています。
もちろん、それも間違いではないのですが、一口に白ワインといってもいろいろなタイプがあり、特徴によって飲み頃の温度は変わってきます。
酸味やフレッシュな香りの際立つ白ワインは6～8度、つまり家庭用の冷蔵庫でしっかり冷やした位の温度が、酸味や味のバランスが取れておいしく感じるでしょう。
でも、やや甘口、もしくはマロラクティック発酵を経て酸味がまろやかになっているものの場合は、それよりも少し高めの10度前後まで温度を戻した方が、使用されているブドウの特徴を感じとりやすく、複雑で繊細な香りをすみずみまで楽しみやすくなります。
さらに長期熟成タイプの濃厚な白ワインは、軽めの赤ワインと同じくらい、つまり14度前後まで温度を上げてみてもいいかも。
これは（室温にもよりますが）よく冷やしたワインをキャラファージュしてから30分程度、瓶のままであれば1時間以上室温に慣らしたくらいの温度です。
長期熟成タイプは白ワインでもどっしりとしたコクがあり、樽熟成であれば意外としっかりタンニンを感じることができます。
これらは冷えすぎているとうまく感じ取ることができないので、温度を上げてワインを開いてあげる必要があるのです。

白ワインを「開く」基本技　キャラファージュ

　開けたばかりのワインがどうもしっくり来ない、という場合は、キャラファージュを試して見ましょう。
酸素に触れることによって熟成が急激に進み、味わいが変化します。
また、瓶内でついてしまう異臭の一種である還元臭は、開栓後に少し時間を置くことである程度緩和できることが知られています。
ただこれには数時間かかることもありますので、あまり劇的な効果は期待しない方がいいかもしれません。

ワイングラスの選び方　白ワインに適したグラスとは

　使用するグラスは、フルートタイプのものやブルゴーニュグラスのように口元が軽くすぼまっているタイプのものがおすすめです。
ワイン専門店などで手に入る、万能型のテイスティンググラスも、ひとつあると様々なタイプのワインに合わせられて重宝します。
赤ワインと同じように、ただのマグカップやゴブレット系のグラスなどは味わいや香りを殺してしまいますので、気軽にテーブルワインを飲むとき以外は使用しない方が無難でしょう。