レストランでワインを楽しむときに気を付けたいマナー
気のおけない友人との食事やちょっとしたパーティまで、レストランでワインを楽しむシチュエーションは多いのではないでしょうか。
ワインのマナーが関係ない居酒屋での飲み会などは別として、ワインリストがあるようなちゃんとしたレストランではいくつか気に留めておくべき注意点があります。
マナーは同席する人との関係性によっても変わってくるため一概には言えませんが、考慮すべきポイントを見てみましょう。
同席者の好みを考慮して選ぶ
複数人が参加する席でのワインは、カジュアルな集まりでみんなで相談して決めると言うケースでなければ、その中の1人が代表で選ぶ形になります。
ワインが好きな人であればここぞとばかりにお気に入りのワインをおすすめしたくなるものですが、その場合はできるだけ同席者の好みを考慮してみんなが楽しめるワインを選ぶのがマナーです。
例えば普段ほとんどワインを飲まない人が多い席で癖のあるワインばかりを選んだり、甘いものが苦手な人にデザート系の極甘口ワインを飲ませるようなことをすれば、ワインのおいしさを広めるつもりで、逆にワインの印象を悪くしてしまうことにもなりかねません。
もちろん、全員が満足できる選択というのは難しく、ある人には良くても別の人から不満が出てしまう、というケースも少なくはないでしょう。
できるだけ多くの人が楽しめる無難なものを選ぶ、人数が多いなら甘口と辛口やコクありとあっさりなど別々の特徴を持つワインを頼んで好きなほうを選んでもらうなどの方法もありますが、どうしても選べなければお店のおすすめのワインを持ってきてもらうという手もあります
自分で注ぎ足さない
よほどカジュアルなレストランであれば別ですが、基本的にワインはお店の人に注いでもらうのがマナーです。
自分で注ぎ足したり他の人にお酌をして回る必要はありません。
席に座ったままボトルを扱うのは意外と難しく、こぼしたり雫をたらしてしまってクロスや他の人の服を汚してしまう恐れがありますし、食事中に中腰になるのはなおさらマナー違反です。
また、一定以上のレベルの、特にワインに力を入れているようなレストランの食器は繊細なことが多く、素人がボトルを扱うと注ぐ際にふちに当たって破損してしまう恐れもあります。
日本の飲み会に慣れた身としては、特に目上の人のグラスが空きかけているとどうしても気にはなってしまうものですが、ここはレストランのマナーに従いましょう。
普通はワインが少なくなったり空になったタイミングを見計らって来てくれますが、忙しく立ち働いていて気づいてもらえないときは、軽く手を上げたり目配せしてウェイターを呼びます。
お店の雰囲気にもよりますが、大声で呼びかけたりするのは基本的にNGですので注意しましょう。
やたらと語らない
レストラン以外でも人とワインを楽しむ際には是非気を付けたいのが、ワインに関する薀蓄をやたらと披露しない、ということです。
ワインは非常に長い時間をかけて愛されてきたお酒で、原料となるブドウから製法、製品にまつわるちょっとしたエピソードなど語るべき点が多く、その楽しさに目覚めると誰かに話したくなるのは当然ではあります。
もちろん、その場の話題のひとつとして簡単に紹介する程度なら問題ありませんが、それを延々と話されると、興味のない参加者にはただ退屈な時間となってしまいます。
そして実際、残念なことにワインは他のお酒よりも「面倒なマニアがいる」と認識されがちであることも事実です。
ワインの印象を悪くしないためにも、相手から興味を持って尋ねられるまではくどくどと語るのは避けたほうがいいでしょう。